8/10(火)発売の週刊少年ジャンプ2021年36・37合併号(8月23・30日号)に掲載されている『BLEACH』の20周年記念読み切りの感想・考察をまとめています。
ブリーチ「獄頤鳴鳴篇|NO BREATHES FROM HELL」の内容のネタバレ・あらすじなども掲載しているので、是非ご覧ください。
目次
冒頭の金魚の話
水槽を回る二匹の金魚
小さい頃に金魚を二匹飼っていたものの、ある時大きい方が死んでしまったとのこと。
一匹になった金魚はさびしそうでしたが、その日からどんどん大きくなり元気になっていったようです。
それを見て「大きい方は死んでよかったんだ」と締めるモノローグ。
誰視点のモノローグ?
どことなく残酷な視点と捉えられるモノローグですが、一護やルキアといった主人公格のキャラのモノローグと考えると違和感があります。
また、一護やルキアといったキャラは既に親となっていることから、彼らの子供である一勇・苺花などのキャラのモノローグなのではないでしょうか?
金魚を飼っていること、どこか残酷な考え方をしていることを考慮すると、一勇のモノローグと考えるのが自然かもしれません。
浮竹十四郎の可能性も?
死亡した元十三番隊隊長「浮竹十四郎」ですが、彼の斬魄刀は二刀一対の「双魚理」。
刀の名前だけを見ると、モノローグの二匹の金魚との関連がありそうに思えます。
また、20周年記念の今回の読み切りの終盤では、地獄に堕とされたキャラとして浮竹十四郎の名が上がっています。
獄頤鳴鳴篇では地獄が大きく関わってくることから、モノローグの正体は浮竹十四郎なのかもしれません。
一勇と幽霊のやり取り
ストーリー内容・あらすじ
現世「空座本町一丁目」にて夜空に三日月が光る中、空中を泳ぐコイのような魚の霊(?)。
織姫は部屋のドアを開け、一勇がちゃんと寝ていることを確認します。
一勇と遊んでくれたコンに胸中でお礼を言い、階下へと降りていく織姫。
一勇は織姫が下まで降りた足音を聞き目を開けると、窓を開け外に出ようとします。
一勇の行動を窘めるコンでしたが、一勇を説得することはできず。
死神の姿に変わり魚の霊(?)に乗った一勇の後に続くことに。
二人が向かった先では、見た目はおじさんではあるものの、15歳と言い張る「年齢詐称鳴き声ギャップエグおじさん」の幽霊が泣いていました。
「もう明日はこれないかも」と言う一勇でしたが、「えっウソ寂しい!!」と言う幽霊を「寂しくないとこつれてってあげる!」とある場所に連れていくことに。
神社の横の草むらに突入すると、そこには石を積み重ねた小さい祭壇のようなものが存在しました。
その前で一勇は以下の動作を行います。
- 三回拍手
- 二回礼
- 一回拍手
拍手するたびに目玉のようなものが登場しましたが、再度一勇が拍手すると何やら出入り口のようなものが現れることに。
幽霊に対して「ほらこの中だよ!」「大丈夫!みんないるから!」と笑顔で言う一勇。
「NO BREARHES FROM HELL」とは?
「The Breathe From Hell」を直訳すると「地獄からの息吹」となることから、「NO BREARHES FROM HELL」の意味は「地獄からの息吹はない」というような意味になると思われます。
読み切りを最後まで読み終えると、今までは地獄との均衡がとれていたという解釈ができそうです。
一勇が開いたのは地獄への出入り口?
本来、死神が「魂葬」をすると幽霊は尸魂界に送られることになります。
この際、尸魂界の出入り口に「地獄蝶」と呼ばれる蝶が描かれるのが特徴。
一勇が開いた出入り口からも同様に「地獄蝶」が出現していますが、出入り口自体は上下に歯のようなものがあり物々しい雰囲気を醸し出しています。
読み切りを読み進めていくと言及されている「地獄」への出入り口を一勇は開いたのかもしれません。
実際地獄であれば「みんないるから!」という言葉に矛盾は無いでしょう。
苺花と一角の修行
ストーリー内容・あらすじ
三時間前の尸魂界「席官屋敷通り」。
斑目武術道場に訪れた苺花に遅いと言う一角は、苺花の攻撃を軽々と防ぎます。
屋根裏へと逃れ「腕を上げたな師匠っ!」と言う苺花にキレる一角。
「現世に遠征とか行ってねぇのか」「そりゃ寂しいな。一護のガキにも会いてえだろ」と言うと苺花は過剰な反応を見せますが、そこに弓親が登場。
一角が「魂葬礼祭」のことを忘れているのを指摘します。
魂葬礼祭の詳細とは?
ストーリー内容・あらすじ
一護に連絡し、「魂葬礼祭」の説明をする阿散井恋次。
その頃一護たちは、ケイゴが最近始めたラーメン屋に来ていたとのこと。
恋次が一護に連絡したのは、魂葬礼祭に一護も出席するように伝えるため。
本来は隊長のみの参列になりますが、浮竹隊長に関しては一護も部外者ではないため、京楽隊長とルキアが出席を勧めたようです。
最新型の伝令神機では顔が映ることに驚くルキア。
尸魂界では、浦原喜助が技術開発局に協力するようになって新しい霊子機器がどんどん開発されているようで、最近ではテレビが置かれ始めたとのこと。
恋次と一護が話していると、そこに涅マユリの映像が投影されます。
「魂葬礼祭」の内容とは?
戦いで死んだ隊長の葬儀のあと、十二年おきに行う儀式のこと。
前総隊長「山本元柳斎重國」「卯ノ花烈」「浮竹十四郎」の順で行い、読み切りでは浮竹隊長のために葬儀を行うことに。
儀式の内容は「現世で捕まえてきた虚を墓の前で殺す」というもの。
各隊のメンバー・様子
ストーリー内容・あらすじ
涅マユリの映像が各隊舎に投影されたのは、全副隊長に魂葬礼祭の前段「序儀面霊縛」のために現世に向かうよう通達するため。
各副隊長は現世に向かう準備を始めます。
各隊の隊長・副隊長一覧
※読み切りの情報を元に記事を作成しています。
隊 | 隊長 | 副隊長 |
---|---|---|
一番隊 | 京楽春水 | 伊勢七緒 |
二番隊 | 砕蜂 | 大前田希千代 |
三番隊 | 鳳橋楼十郎 | 吉良イヅル |
四番隊 | 虎徹勇音 | 虎徹清音 |
五番隊 | 平子真子 | 雛森桃 |
六番隊 | 朽木白哉 | 阿散井恋次 |
七番隊 | 射場鉄左衛門 | 輪堂与ウ |
八番隊 | 矢胴丸リサ | 八々原熊如 |
九番隊 | 六車拳西 | 檜佐木修兵 |
十番隊 | 日番谷冬獅郎 | 松本乱菊 |
十一番隊 | 更木剣八 | 斑目一角 |
十二番隊 | 涅マユリ | 阿近 |
十三番隊 | 朽木ルキア | 小椿仙太郎 |
現世に副隊長が集結する
ストーリー内容・あらすじ
涅マユリの通達に従い、現世に集まった各隊の副隊長たち。
副隊長は魂葬礼祭の下準備として虚を捕まえることに。
恋次は式典に出るように連絡したにも関わらず、副隊長の元に一護も現れます。
一護の仕事が「翻訳家」と判明し、また各隊の新入りの副隊長を紹介してもらうことに。
七番隊副隊長「輪堂与ウ」は、口がきけないものの唇を読むことができるようです。
また、八番隊副隊長「八々原熊如」は、恋次曰く現世のギャルにかぶれているとのこと。
マユリの通達を隠れて聞いていた苺花は、密かに現世まで付いてきており、何かが鳴った音に気付きます。
得体の知らない虚との戦い
ストーリー内容・あらすじ
苺花が一護や恋次の方を見ると、彼らの背後に虚のようなものが立っていました。
攻撃態勢をとったのを見て、恋次に声をかける苺花。
苺花の警告の甲斐なく、恋次は吹き飛ばされてしまいます。
続けて攻撃を繰り出そうとする虚のようなものの腕を切り飛ばす一護。
一護の方に向かう副隊長たちでしたが、今度は四番隊副隊長「虎徹清音」が背後から体を突き刺されてしまうことに。
副隊長たちが後ろを向くと、そこには複数の虚のようなものが集まっていました。
瓦礫の中から現れた恋次の元に駆け寄る苺花の一方で、虚のようなものは霊圧を持たないため、副隊長たちは一気に叩くために散開します。
新入りにも関わらず、活躍を見せる輪堂与ウ・八々原熊如の二人。
また、十二番隊副隊長「阿近」・三番隊副隊長「吉良イヅル」も得体の知れない虚を片付けます。
恋次も続こうとしますが、足に鎖が巻きつき動きを止められてしまうことに。
ザエルアポロの登場
ストーリー内容・あらすじ
「このめでたい日に君の顔を見たくて…わざわざここまで来たんだぞ…」と言って姿を現したザエルアポロ。
実際は弁茶羅であり、滅却師の石田雨竜・十二番隊隊長「涅マユリ」と会うことを望んでいる様子。
ザエルアポロは死んで地獄に堕ちているようで、「虚の軛から解き放たれる」「孔は肉体のそとへ外れ…」「憎しみも苦しみも涙の様に脳から外へ溢れ出る」とのセリフと共に頭から角のようなものを生やします。
怯えている苺花を見て「そこのは何だ?」と尋ねるザエルアポロですが、「地獄の獄吏は千里眼だ」との言葉の通りに恋次の娘と把握している様子。
苺花を抱えて逃げ出す恋次は、ザエルアポロの伸ばす鎖に身体を貫かれてしまいますが、一護が登場し鎖を斬り飛ばします。
一護とザエルアポロの戦いが始まることに。
迷信について話す隊長たち
ストーリー内容・あらすじ
尸魂界にいる隊長たちの前では、大気に還らない霊子のようなものが空中を漂っていました。
京楽隊長はその正体を「地獄の燐気」と見破ります。
「一つ、”迷信”を聞いてくれるかい」と続ける京楽隊長。
死神の肉体は霊子で構成されており、死ぬといずれ肉体は霊子となり尸魂界の大地に還ります。
しかし、隊長格は霊圧濃度が高すぎて還れないため、それを還れるようにするのが「魂葬礼祭」という儀式です。
”迷信”では「三等以上の霊子はどうやったって尸魂界の大地には還れない」ため、魂葬礼祭の本当の意味は「死んだ隊長達を地獄に堕とす」と言われているとのこと。
真実なのか問うルキアに対し、”迷信”が本当だったのかも知れないと今し方気付いたと言う京楽隊長。
「霊威」とは?
かつて貴族の間で使われた尺度で、霊子に宿る霊圧の濃度を指すとされます。
- 一般隊士…二十等霊威
- 副隊長…五等〜四等
- 隊長…三等以上
ザエルアポロが明かす「地獄」とは
ストーリー内容・あらすじ
ザエルアポロの言う「魂葬礼祭」の”真実”を聞き、動揺を見せる一護。
ザエルアポロは「心優しい死神共は、知らぬ間に自分の手で仲間を地獄に堕とし続けていたんだ!!」と続けます。
地獄に堕ちたザエルアポロが副隊長たちの前に現れたのは、均衡が崩れて地獄の側から口をこじ開けられる様になったから。
均衡が崩れた理由を明かすザエルアポロでしたが、突然背後から身体を突き刺されることに。
「あァ、お早いお着きだ」「”神掛”浮竹十四郎」とのザエルアポロの言葉に儀式はまだ終わってないと言う一護でしたが、一護や副隊長たちが殺していたのが虚ではなく地獄の餓鬼共であったと明かされます。
地獄との均衡が崩れた理由とは?
均衡が崩れた理由は、地獄の口を押さえつけていた藍染惣右介・ユーハバッハの強大な霊圧が消え、死神たちが立て続けに強大な霊圧を地獄に堕としたため。
死神達が地獄に堕とした強大な霊圧とは以下の通り。
地位 | 呼び名 | キャラ名 |
---|---|---|
元一番隊隊長 | 護廷開祖 | 山本元柳斎重國 |
元四番隊隊長 | 死剣 | 卯ノ花烈 |
元十三番隊隊長 | 神掛 | 浮竹十四郎 |
「獄頤鳴鳴篇」の意味とは?
ストーリー内容・あらすじ
浮竹十四郎の目の前で地獄の餓鬼共を皆殺しにした、と一護に告げたザエルアポロ。
「考えた事は無いか」「死神を導く蝶の名に、なぜ”地獄”とついているのかを!」と言い残すと姿を消します。
一護の前には骸骨がついた扉が残されることに。
場面は変わり、飛ぶ回る地獄蝶を見て笑顔を見せる一勇。
タイトルが「NEW BREATHES FROM HELL」に
序盤では「NO BREATHES FROM HELL」と表記されていたサブタイトルですが、最後のページでは「NEW BREATHES FROM HELL」に変化しています。
意味としては、「地獄からの新たな息吹」と受け取れるでしょう。
地獄との均衡が崩れ、地獄から現れる敵と死神の戦いが描かれることを意味しているのではないでしょうか?
今後の鍵は一勇と苺花?
サブタイトルには「獄頤鳴鳴篇」とも記されています。
新章「獄頤鳴鳴篇」が始まる場合には、地獄への入り口を開けることができる?一勇と、地獄の餓鬼に反応できる苺花が鍵を握ると思われます。
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