【ネタバレ】「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」感想・レビュー【ドラクエ映画】

今回の記事では、2019年8月2日(金)公開の「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」の感想・レビューを書いていきます。

ネタバレもがっつり書いていくのでご注意を。。。

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「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」の評価

評価を数値で表すと?

2.0 / 5点

良かったところ

自分はドラクエといえばVIIIしかプレイしたことがなく実際にVをプレイしたことはなかったが、そんな人でも充分に楽しめるストーリー(※終盤・オチを除く)だった。

3DCGもそれほど違和感はなく、戦闘シーンは迫力がありドラクエの世界観を良く表せていたと思う。

ストーリーは実際のドラクエVをところどころ端折っていたのかと思うと、元々のゲームでのストーリーが優れていたとも言えるが、再三訪れるピンチを家族・仲間の助けを借りて乗り越えていくところでは少し泣けてくるものがあった。

悪かったところ

ラスト15分にこの映画の悪いところが詰まっていると言って良いだろう。実際のドラクエVをプレイしていないので正確なストーリーを把握してはいないが、流れとしてはゲマを撃破した後、魔界の門から現れるミルドラースを撃破しハッピーエンドだったのではないかと思う。にもかかわらず、この映画ではなぜかオリジナル展開をぶっこんでくるという始末。

ラスト15分のオリジナル展開がなければ、個人的には5段階評価で4.0点は固かったかな…

【ネタバレ】ドラクエ映画のストーリー

まずは懐かしのドット絵のゲームプレイ画面が映し出される。主人公・リュカが産まれるところからフローラとの別れ、ビアンカとモンスターを倒しドラゴンオーブを手に入れ、ベビーパンサーのゲレゲレを仲間にする幼年編があらすじとして展開される。

ここからは3DCGとなりメインのストーリーが始まる。リュカは父・パパスとともに旅を始め、訪れたとある街で王子であるヘンリーがモンスターに攫われてしまう。パパスはヘンリー王子を救けモンスターを退けたかのように見えたが、そこにゲマが現れリュカ・ヘンリー王子が人質に取られてしまう。パパスは抵抗することができずゲマに命を奪われてしまった。残されたリュカ・ヘンリー王子はゲマによって神殿に奴隷として連れ去られてしまった。

神殿で奴隷として数年を過ごしたリュカ・ヘンリー王子は、なんとか神殿から逃げ出すことに成功し、ヘンリー王子は元の街へ、リュカはパパスと共に住んでいた家へと戻る。ひょんなことからパパスの隠し部屋を見つけたリュカは、パパスが「リュカこそが天空人の勇者」と書き残した日記を見つける。サンチョから天空の剣の在りかを聞いたリュカは、天空の剣を求めて再度旅に出ることになる。

旅の途中で仲間になったスライムのスラりん、再会したゲレゲレと共に天空の剣がある街へと辿り着いたリュカは、幼年期に知り合ったフローラと再会することになる。街の近くに留まっているブオーンを倒すことができればフローラと結婚できることになり、リュカはブオーンへと挑むが返り討ちにあってしまう。酒場に這々の体で辿り着いたリュカは、今度は幼年期に一緒に戦ったビアンカと再会することになる。ビアンカと共に再度ブオーン討伐に赴いたリュカは、真の勇者のみが鞘から抜くことができるという天空の剣を手にするが、鞘から剣を抜くことができなかった。それでも機転を効かせてブオーンを倒すことに成功したリュカは、街に戻ると喝采を受けることになる。フローラへの求婚も成功したリュカであったが、酒場に戻ると奇妙なお婆さんに本当の気持ちがわかるという怪しげな飲み物を勧められる。リュカにはフローラが好きという「じこあんじ」が掛かっており、その薬を飲んだことで自分が本当に好きなのはビアンカだということに気付いたのだった。フローラの父・ルドマンに頼みフローラとの結婚を取りやめたリュカは、ビアンカと結婚することになった。ただし、リュカに怪しげな飲み物を勧めたお婆さんは、実はフローラが変化した姿であったのだ。リュカが本当はビアンカが好きであることを、フローラは気が付いていたのだ。

ビアンカと結婚したリュカは、パパスと共に住んでいた家へと戻り、息子・アルス、サンチョとともに日々を過ごすことになるが、そこにゲマ率いるモンスターが襲来する。アルスはサンチョと共に逃げることができたものの、ゲマに敵わなかったリュカは石にされてしまい、ビアンカはゲマに連れ去られてしまう。本当は天空人であったと判明したビアンカは、魔界の門を開ける呪文を知っているリュカの母親・マーサと対話して呪文を聞き出すようにゲマに命じられるが、反発した結果リュカ同様石にされてしまう。

石にされてしまってから8年が経つと、息子・アルスによってリュカは遂に石化から目覚めることになる。アルスは、天空の剣を抜くことができる天空人の勇者だったのだ。リュカ・アルスは人に扮していたマスタードラゴンのプサンの助けを得て、石化していたビアンカを救け出すことに成功する。そのままゲマの元に辿り着くが、目の前でマーサが命を奪われてしまう。また、ゲマは大量のモンスターを用意しており、リュカ・ビアンカ・アルスは窮地に立たされる。そこに大軍を率いるヘンリー王子、以前倒したブオーンが味方として登場しリュカはゲマと相対する。アルスの力も借りることでゲマを撃破することに成功したが、最後の力を振り絞ったゲマによって、ウイルスを名乗るミルドラースが登場することになる。

ミルドラース(ウイルス)によって、この世界は主人公がVRで体験しているゲームの世界ということが判明する。主人公はフローラと結婚することをあらかじめ自己暗示していたり、幼年期はスキップすることにしたりとそのような設定が反映されたのが今までのストーリーということであった。ウイルスは主人公に対して「大人になれよ」と言うが主人公は反発、実はウイルスの対策プログラムであったスラりんの助けを得てウイルスの撃破に成功する。

こうして世界に平和が戻りハッピーエンドとなった。

ストーリーを踏まえてドラクエ映画をレビューする

この映画は何を伝えたかったのか?

私はこの映画を公開翌日に見に行ったのだが、公開初日からまとめサイトで「終盤の展開で賛否両論」という文字は名にしつつも、ドラクエVのストーリーを映画として体験できることを心待ちにしていた。ドラクエVといえばフローラ・ビアンカの嫁論争ということは知っていたので、「終盤の展開・オチで賛否両論」と聞いても「どっちを嫁に選ぶかで荒れているんだろうな」などと軽く考えていたのだ。

実際に映画を見てミルドラース(ウイルス)が登場した時の心境を表すと、以下のようなものだった。

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ドラクエVのストーリーを2時間に収めようとしてストーリーが端折られ、ドラクエVのファンから賛否両論となるのはわかる。「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」ではビアンカが選ばれたが、その選ばれる過程にドラクエVを知らない自分でさえも「ん?」と思うところがあったのだから、ドラクエVファンからしてみれば「なんだこの映画は…」と思う気持ちもわかる。ただ、ドラクエVを知らない自分からしてみればよくまとまっていて面白いと思う内容だった。オチさえ除けば

世界の時を止めるほどの力を持つラスボスが現れたと思ったら、「このストーリーは主人公がVRとして体験しているゲームの世界ですよ」という明後日の展開を急に持ち出されても冷めるほかないと思う。作中の敵キャラに「大人になれよ」と言わせることで、ドラクエVをプレイしてきて映画を観に足を運んだドラクエVのファンに刺さると思ったのだろうか…?

とにかく何をしたかったのかわからないオリジナル展開をぶっこむのはやめて欲しいと心から思う映画だった。

まさかのゲーム・アプリの販促が目的?

あまりにもオチが酷すぎて、自分は映画を観終わった後にドラクエVの有料アプリをダウンロードして実際にゲームをプレイしてみようかと考えていた。

実際にApp Storeの有料アプリのランキングを観てみると、見事に1位に輝いている。

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8月11日時点の有料アプリランキング

映画ではゲーム・原作でのラストの展開がわからないようになっているので、ドラクエVをプレイしたことがない人・昔プレイしたことがあるけど再度プレイしてみようと思った人がアプリをダウンロードすることを狙っていると言われれば、あのオチにも納得できる。

まあ映画でゲームの販促をするなんてあり得ないと思うが。。。自分もアプリをダウンロードしてプレイしてみようと思う。映画観るより安いし。

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